アデランスのイブファインに「未来少年コナン」の信沢三恵子が……

 先日、まったりと「おもいッきりテレビ」(「おもいっきりテレビ」じゃないんですね)を見ていたときのこと。
 「おもいッきり生電話」の最中だったか、アデランスのイヴファインとかイブクイーンだか、なんだか中年女性向けの商品の宣伝をしていました。薄毛や抜け毛に悩むオバサマたちが出てきて、アデランスの部分カツラを付けたら人生が一変した……という、まあ分かりやすい構成のCMになっていました。
 私には関係ないCMです。ほしのあきみたいなグラビアアイドルが出てくるわけでもなく、自分とは無縁の商品。
 と、目線をそらそうとしたら、「薄毛に悩む、のぶさわさん。」とか言っているじゃないですか。なんか聞いたことがあるような名前だなあ......と画面を見直すと、「信澤三恵子 60歳」というテロップが。
 ええええっ、これって「信沢三恵子」なんだよね。うそっ、こんなおばさんになっているの……
 かなりショックです。少なくとも昭和30・40年代生まれの「オタク第一世代」「オタク第二世代」にはツラい風景です。

未来少年コナン 7 [DVD]

未来少年コナン 7 [DVD]

宮崎駿も愛したハスキーボイス

 1984年に「島本須美 これからの私」という本がアニメージュ文庫として徳間書店から発売されています。島本須美の生い立ちを振り替えつつ、前編には宮崎駿と島本の座談会が掲載されています。三十路を越えてこれからの自分に迷いを持つ島本が、宮崎駿にこれからの人生を相談する……といういろんな意味で意味不明な珍本です。「風の谷のナウシカ」公開に合わせた便乗商法だったのでしょう。

 宮崎が彼女をクラリスや小山田マキ、ナウシカとして起用したのは「赤毛のアン」のオーディションで見初めたから……というのはアニメマニアの間で有名なエピソードです。ただ、声優ギライというか声優という存在に興味がないというのもまた有名な話。
 そんな宮崎が興味を示した声優が2人いる。一人は島本、そしてもう一人は信沢三恵子だったんです。「未来少年コナン」のラナ、「母をたずねて三千里」のフィオリーナ。70年代にオタク趣味にドボドボと踏み入れていた人間には感慨深いキャラです。
 それが、60歳。しかもアデランスのコマーシャル。美少女キャラの声優をやっていたというオーラが全くないただの中年婦人。品の良さそうな感じであったのが救いでしたが、「ロリコン」ブームの原点とも言われたラナの声優さんがこんなお姿になっていたとは……
 ちなみに写真は、所属事務所「同人舎プロダクション」のHPにあります。
http://www.dojinsha.com/