銚子電鉄と国立公文書館に行ってきました。
昨年末の騒ぎ以来、まだ乗降していなかった4駅が気になって、銚子電気鉄道に乗ってきました。7年ぶりの訪問です。
- 銚子で乗り込んだ際、検札でやってきた車掌さんに「手持ちの切符、各種1枚ずつ」と言ったら、12種類あった金額式常備券の総額(2600円)をすぐに言ってくれました。この2ケ月、マニアからのそうした注文が多かったのでしょうね。
- 君ヶ浜駅の朽ち果てたパルテノン神殿風のモニュメント(凱旋門を模した白亜のゲートということらしいです)、そしてプレハブハウスを改造した待合室がいい味を出していました。この待合室、窓ガラスが割られている上に、床が腐って底が抜けているんですね。
- ぬれ煎餅の製造工程がわかりました。
1.パートのおばさん4人が笠上黒生駅の駅本屋で煎餅を加工し
2.ある程度、まとまったらダンボールに詰め込み、駅員さんが上り銚子行きの運転手に手渡す
3.電車で仲ノ町駅まで運び、ここの駅員が受け取る。
4.仲ノ町駅で最終加工
5.職員がクルマで配達所へ持って行く
という手順のようです。なんだかアットホームな雰囲気でバトンリレーがなされていました。
- 購入は仲ノ町駅か犬吠駅でしかできないということらしいのですが、笠上黒生駅や観音駅で降りてしまう観光客も少なからずいるようです。銚子駅でそうした案内があれば分かりやすいのに……
- で、仲ノ町駅でも、ぬれ煎餅は売り切れ。安値になっている半端品の方を買いました。ちなみに、JR銚子駅の改札口側にあるコンビニでは、普通味10枚入り820円のやつがきちんと置いてありました。
- ほかに、本銚子駅、笠上黒生駅、西海鹿島駅にも下車。以前は、有人駅でJR総武本線旭駅や松岸駅までの硬券を扱っていたと記憶していたのですが、今は観音駅だけで、ほかは補充券なんですね。
国立公文書館は、鉄道史好きのマニアの聖地です。
その後は、東西線竹橋駅の近くにある国立公文書館へ行きました。「鉄道未成線を歩く」の取材で二週間ほど毎日通っていたのが6年前。そのとき以来です。ここは旧鉄道省や運輸省の免特許関係の簿冊が何千冊も眠る鉄道マニア必見の場所なのですが、意外と、マニアでもその存在を知らないのですね。
私が見たのは以下の簿冊です。
- なかや旅館(宮津市天橋立駅裏にある玄妙庵という旅館が経営していたケーブルカー)
- 兵衛旅館(キダ・タローのCMで有名な神戸市有馬温泉にある有馬兵衛向陽閣が経営していたケーブルカー)
- 熱海モノレール(熱海市にあった未成線モノレール)
- 伊豆箱根鉄道熱海延長線
- 成田駅と成田山を結ぶモノレール計画(成田観光開発、成田モノレールなど)
- 日光霧降高原でのモノレール
- 東京大手町と新宿、三鷹を結ぶモノレール計画
などです。こうしたモノレール計画の裏で動いていた日本ロッキード・モノレールという会社があり、そこに出資していたのが丸紅飯田、北海道炭礦汽船、川崎航空機工業、川崎車両、日本電気、西松建設の6社。免許取得の背景には元運輸省政務次官も絡んでいた。なんだか後のロッキード事件と同じ構造が60年代にすでにモノレール業界には蠢いていたような気もするのですが、それはまた別の話。