ロイヤル・ネパール航空と生け贄となった2匹のヤギ

ロイヤル・ネパール航空が、航空機の定期点検のため、来年1月まで運航を停止することになった。同社幹部が18日に明らかにした。同社は国際線用に2機しか保有していない。そのうち1機は、エンジントラブルを起こして過去数カ月にわたり飛行停止となっているが、別の1機にも定期点検が必要となった。ネパール航空、機体が足りずに国際線の運航停止ロイター、2007年12月18日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071218-00000112-reu-ent

 おお、あの噂のロイヤル・ネパール航空の国際線がついに全休することになったのか。今年の9月には、

国営ロイヤル・ネパール航空は4日、保有するボーイング757型2機のうちの1機に技術的な不具合が出たことを受け、ヒンドゥー教の空の神をなだめるため、いけにえとしてヤギ2匹をささげたことを明らかにした。ロイヤル・ネパール航空は過去数週間、この不具合のために何便かを運航中止にしなければならない状況だった。
当局者によると、ヤギは2日、同国唯一の国際空港であるカトマンズの空港で、問題の発生した機体の前で、ヒンドゥー教のしきたりにのっとっていけにえにされた。同航空会社の幹部は「機体の不具合は直り、運航を再開した」と語った。不具合の内容については説明しなかった。
ネパール航空、機体の不具合受けヤギ2匹をいけにえにロイター、2007年09月5日

という香ばしい記事があったのですが、結局、生け贄となったヤギさん2匹の生命は路線を維持する役に立たなかったと言うことですね。
 あれ、確か関西空港カトマンズを結ぶ路線を週に2本就航していたのに……と思って調べてみると、今年の5月15日から運休していたらしい
 カトマンズのトリブバン国際空港って山あいの谷間にあるため離着陸が難しいらしく、昔っから香港啓徳空港と並んで事故の可能性が高い危険なところだと噂されていました。9年前、バンコクから飛んだときは冷や冷やさせられたものです。そしてロイヤル・ネパール航空……突然の運休が多いとは聞いていましたが、ついに所有機が全滅。刀折れ矢尽きるという状況になってしまった。いろんな意味で凄いです。
 ちなみに、12月現在、同社のホームページを見ると、

ということになっているらしい。稼働できるのはたった1機なのに毎日動かしているし、特に金曜日はめちゃくちゃハードなフライトスケジュールを組んでいる。予備機なしになってから半年間もよく国際線を維持できたなあと感心してしまう。日本の代理店のホームページを見ると、「スケジュールが乱れており、期間ごとに改訂が相次いでおります。」とある。というか、そんな飛行機が5月まで日本に飛来していたのか……
 1月から1機が、3月からもう1機が復活するとまた関西空港にやってくるのだろうか(というか国土交通省は就航を認めるのだろうか)。怖いもの見たさで乗ってみたいような気もするのですが、それはまた別の話。