京阪中之島線・阪神なんば線ダイヤ改正や南海観光列車など関西大手五社のニュースリリース。
今週、関西大手五社、京阪、阪急、南海、阪神、近鉄は、相次いで自社のホームページで、鉄道マニア的にはニュースリリースを出している。
京阪<8月25日>
中之島線開業にあわせ10月19日(日)初発から、京阪線で新ダイヤを実施します京阪HP
快速特急など新設 列車種別、最多10種類に朝日新聞
いわずもがな10月19日に開業する京阪中之島線に関するダイヤの詳細を発表したわけだ。
ポイントは以下の点。
夕方
始発 | 種別 | 行先 | 本数/時 |
---|---|---|---|
淀屋橋 | 快速特急 | 出町柳 | 3 |
特急 | 出町柳 | 3 | |
中之島 | 快速急行 | 出町柳 | 3 |
樟葉 | 3 |
※除く普通・区急・本線準急系
- 交野線直通列車が天満橋発着から中之島発着に変更。朝の私市発は通勤快急「おりひめ」2本。夕の私市行きは快速急行「ひこぼし」3本。
- 最終の淀屋橋0:20発樟葉行き急行は「深夜急行」(他急行と違い、守口市通過)と名乗る。
- 特急は8000系(枚方市発着を除く)、快速急行は3000系(新車)を使用
ということになる。
とりあえず戸惑うのは列車種別が大幅に増えたこと。守口市通過は朝ラッシュ時の京橋方面行き優等列車への集中を緩和するために1980年改正(この時から昼間などで守口市停車始まる)から実施されているが、一部時間帯通過する列車に対して通勤快急と通勤準急、深夜急行と名付けたのは余計なことだったように思う。なんか、これから列車種別が阪神本線のように複雑怪奇になりそうでちょっと困る。
ダイヤのパターンもなかなか複雑。昼間は出町柳から特急6本/時と今まで通りなのだけど、うち2本は枚方市で快速急行に乗り換えることになる。出町柳〜萱島間の各駅停車は普通2本+準急4本/時。それに樟葉発の区間急行が2本/時、追加される。無理矢理、淀屋橋発の普通と出町柳発の快速急行を出町柳まで乗り入れさせようとするからこういうパターンになつたのだろうけど、20分を一つのサイクルとしたダイヤの方が分かりやすかったような。最近、2年に一度はダイヤが変更されるからだんだん分からなくなってきた。
阪急<8月28日>
大阪駅北地区先行開発区域プロジェクトの建設スケジュールについて阪急HP
梅田北ヤード、先行開発区域の街開きが1年半遅れに朝日新聞
JR大阪駅に隣接する梅田・北ヤード地区(約24ヘクタール)の再開発事業のうち、11年春の予定だった先行開発区域(約7ヘクタール)の街開きが、12年秋以降に延期されることがわかった。不動産市況の急速な悪化や、景気が後退局面に入ったことなどが原因とみられる。
各紙とも扱いはさほど大きくはなかったけど、朝日は詳しく報じている。阪急も含めた企業連合が2006年秋に買ったのはバブル期並みの1500万円/?。床面積を計画の1.3倍にしようとしたけど、容積率拡大の協議を大阪市としているうちに景気が後退局面に入ったということらしい。大阪市が悪いとか単純な話でなく、そもそも計画で産み出される土地とビル面積があまりにも膨大すぎるということか。できても空室だらけとならないように願いたい。
これで鉄道関係、東海道線支線(梅田貨物線)北梅田駅の開業は遅れるだろうし、四つ橋線の北梅田・十三延長も、阪急の企画する十三〜新大阪支線構想も先送りとなるのか。というか、JR新駅以外、今から2012年秋は間に合わなさそう。
あと、なにげに記事はもっと小さかったけど、郵便局会社が大阪中央郵便局で企画している高層ビルについてもゴーサインが出たらしい。大阪駅界隈のランドマークとなってきた近代建築がまた一つ消える。
南海<8月29日>
南海・高野線で「観光列車」を導入!
南海電鉄、高野山行きの観光列車導入=展望デッキなど設置時事通信
南海が、2009年春から高野線の橋本〜極楽橋間に観光列車を運行するらしい。2200系改造の2両編成。一般車2両と連結して1日1〜2往復する。年間で最大2万人の利用を見込んでいる
- 森林をイメージした濃緑の車体と大型窓を採用
- 「ワンビュー座席」(?)と「展望デッキスペース」で山岳区間の風景を一望
ということらしい。
デッキスペースは「全国の大手私鉄で唯一」とあるけど、この手の改造はJRの山間部のローカル線か叡電など地方中小私鉄・三セク鉄道の得意技だったわけで、まさか南海がやるというのは別な意味で驚き。難波からの直通は極端に本数が減ったし、ピーク時には座席数が足りないし、かと行って閑散期はガラガラだし、橋本以南の高野線ってなんか中途半端なのは事実。橋本止めの特急と繋げてうまく山間部の集客に努めてくれればいいなあとは思う。
阪神<8月29日>
阪神なんば線の運賃認可と実施運賃について
来春開通 阪神なんば線のダイヤ発表産経新聞
なんば線絡みの運賃の認可が下りたという話。西九条駅〜近鉄難波駅間の加算運賃90円は高いなあと言うのが正直なところ。近鉄難波〜西九条間200円なのに、近鉄難波〜三宮間400円ということになる。遠距離逓減が効き過ぎとも言えるし、初乗りが高すぎとも言える。
けど、大阪市地下鉄と比べればそれほどでもと感じしてしまうから不思議。まあ、1940年代からの苦節60年の計画がようやく実現したということだし、みなさんせいぜい乗ってあげましょう。
開業日は3月20日。あと、難波駅は「近鉄難波」として、営業施策面でも「阪神難波駅」とは名乗らないのね。かなり意外。いや、でも近鉄は「阪神なんば線開業に合わせ、「近鉄難波駅」を「大阪難波駅」に」改称することを発表しているのとつじつまがあわない。
ダイヤも概略だけ発表。