メイドトレインはどこへ行く。

katamachi2010-02-20

 列車の中でメイド喫茶が楽しめるのは、茨城県を走る鹿島臨海鉄道大洗鹿島線ひたちなか海浜鉄道湊線で3月21日(日)・22日(祝・月)に運行するイベント列車「メイドトレイン」だ。
日本初!?列車がメイド喫茶になった「メイドトレイン」が出発進行!2010年2月18日 東京ウォーカー

 おおおお、とちょっと驚き。茨城県

が3月の連休にメイド系イベントをやる、らしい。
 20日8時現在、両社のホームページにはまだ企画についての記述はないけど、専用のホームページが本日付で誕生したらしい。http://www.maidtrain.info/
 内容は以下の通り。

  • ひたちなか海浜鉄道
    • 汽車旅メイドトレイン「車内ではウエイトレス風メイドがワゴンを押して車内販売」(ワゴンは某特急列車の車販用のもの)
    • ホームでメイドの撮影会
    • メイドは3人の予定
    • 料金や運行スケジュールは未定



 なんで、このタイミング......と思っていたら、「コみケッと スペシャル5 in 水戸」の開催日なんですね。ああ。なるほど。
 例年、夏冬に東京有明で開催されるコミックマーケットが、この春限定、3月21・22日に水戸に出張して開催されることになった。
http://cmksp.jp/mito/
 「コミケまちおこし」が合い言葉。埼玉県鷲宮町が「らき☆すた」で盛り上がったり、秋田県羽後町が「萌え米」その他のオタクアイテムで妙に注目されたりしたのを受けて、地域おこしとオタク文化との融合を考えてみようという主旨らしい。


 基本、僕はこの手の催しが苦手なんですね。
 昨秋、

というエントリーを書いたことがあります。苦手な理由は、上にも書きましたが、

  • 「萌え」の「地域交通おこし」が手段ではなく目的となっているのでは

という点です。オタクから小銭を稼ぐことで「本業以外にも努力していますよ」とマスコミや役所にアピールすることが自己目的化しているんですよね。鉄道から離れている地元住民にどうやって振り返ってもらうのか……という肝心なところがそこから抜け落ちている。もっと地道に需要を掘り起こすことに努力すべきではと思いました。
 一過性のイベントでは観光客の集客のために持続可能にはならないこと、ブームだからと言ってコンテンツをヨソから借りてきても多くの鉄道マニアの文脈から外れてしまうということも指摘しました。
 という視点からすると、メイド喫茶鉄道車両内でやるのってどうよ、ということになります。
 私もメイド喫茶には何度か訪れたことはありますし、「タイ・バンコクのメイド喫茶akibaに行ってきました。 - とれいん工房の汽車旅12ヵ月」とかいうエントリーを書いたりもしましたが、さほど興味がないというのが本音のところ。"メイド喫茶"ってなんなの?と興味を抱いていた知人とそのヨメを連れて行ったのが最後だから、3年ほど前かなあ。メイド喫茶ブームが去ってもう何年か経つけど、今でも一定の客はいるみたいだし、関東圏だし、告知すればそれなりに来るのかも。でも、鉄道マニア相手なら、メイド服じゃなくて、日本食堂の食堂車&車販コスチュームだろ(うん? そういうことではない?)。
 しきりは、「BSビジュアル株式会社」というところ。

鉄道イベントプロデュースのBSビジュアルは「少子化の影響、世界経済後退でどこの地方鉄道も経営環境が大変厳しい中、メイドトレインが地方鉄道の新たな生き残り策に一石を投じると考えている」

というのがそのご意見。
 18日に調べてみたら一体何者なのか検索エンジンでは判別しませんでしたが、20日に改めて調べてみると、http://www.bsvisual.co.jp/index.htmlとホームページが引っかかりました。秋葉原メイド喫茶とかやっている"ベンチャー企業"なのかなあ。そもそも設立は2010年2月なのか。映像コンテンツとか書いているから鉄道ビデオとかやつている人たちなのかな。オタクブームや鉄道ブームとやらに便乗した"しかけ"なんですかね。
 個人的な興味は、鹿島臨海鉄道ひたちなか海浜鉄道が、そこで2日間限定でやったイベントを今後にどうやって繋げていくのか。そちらの方に関心があります。それは、「コミケまちおこし」と言い切って「コみケッと スペシャル5 in 水戸」をやるコミックマーケット準備会の行く末とあわせて気になるところです。というか、コミケスペシャルと同じ日にやるのって、集客の面ではどうなのかなあと思ったりもします。
 この日、ひたちなか海浜鉄道では「吉田社長を囲む会」が開催されるということ(アドレスに"president"とあるのが凄い)。「ひたちなか海浜鉄道はこうすればもっとよくなるのではないか」「こうすれば、もっとお客様が増えるのではないか」という、"みなさんと意見交換する場"だそうです。このイベントとは別にいろいろ聞いてみたいことはあるのだけど、それはまた別の話。