常磐線E721系では化粧ができないらしい

katamachi2008-02-01

 通勤列車に投入する列車は、ロングシート車がいいのか、それともクロスシート車がいいのか……ここ十数年ほど、鉄道マニアの間でたびたび議論され、そして揉め事の火種となってきた"テーマ"があります*1。今でも「ロングシートで我慢するのも致し方ない」とか「通勤サービス向上を目指すべき」とかなんとか、永遠に決着できなさそうな論争がマニアの間で交わされているのですが、そこらの是非については言及しません*2
 今回は、読売新聞のたぶん宮城版の記事から一つ。

 JR常磐線に導入された新型車両を巡り、利用者から苦情が相次ぎ、JR東日本仙台支社が対応に苦慮している。旧型車両が老朽化し、座席数の少ない新型を昨年3月から導入したところ、「座れなくなった」などの苦情が多数寄せられたため、同社は、車両数を増やしたり、旧型車両に戻したりするなど、昨年だけで3回も車両編成の変更を余儀なくされた。
「座れない」苦情相次ぐ 常磐線 新車両不評読売新聞、2008年1月30日

*1:国鉄分割民営化後、JR東日本東海道本線横須賀線東北本線などの中距離列車へ積極的にロングシート仕様の211系を投入していきます。その後、1993年からは東北地方の秋田や盛岡のローカル列車に新車の701系を投入するのですが、それまで客車や急行型車両を4両とか6両で走らせていたスジに、いきなりロングシート2両編成を投入したため急激な座席定員減になってしまい、地元新聞や地方議会などでいろいろと問題視されました。東京地区の混雑率は依然として高止まりしていますし、一方で地方ローカル線に入れられる新車の両数も限られている。立ち客スペースを広くして詰め込もうとしたJR東日本の施策もある程度は理解できます。ただ、JR西日本や九州が幹線筋へ積極的に転換クロス車を入れていたのと比べると対称的に見えたのもまた事実

*2:面白いのは大石英司の代替空港: 情報の交通整理のコメント。首都圏の話と限定しているけど、確かに、一般利用者の中でクロスシートを嫌がる人も少なからずいますね

続きを読む