2015年3月14日改正。北陸新幹線と上野東京ラインと「北斗星」

 来年2015年3月14日改正のプレスリリースが出そろいました
 話題として大きいのは

の3点でしょうか。
 あとは常磐特急の品川乗り入れと料金制度、武豊線電化(タイミングは少し早いですが)、東海道新幹線285キロ運転、房総特急の大幅削減……あたりも注目どころです。
 とりあえず、全国の動きを見ていきましょう。

北斗星」「トワイライトエクスプレス」廃止

    • 北斗星」は3月13日の運行を最後に廃止

 ※「北斗星」は8月下旬まで臨時列車として運行を継続。以降は不明(機関車と客車置き換えの問題が解決すれば別だけど実際は……)

 ※2月は週6日、3月は週7日運行
 ※ダイヤ改正の前々日に運行終了するのは、13日朝に札幌へ到着した編成を13日のうちにJR西日本管内に戻すためなのか

 ※「はまなす」は時刻変更や運休日もあるようだが3月以降も運行継続
 ※「カシオペア」の下りは運行繰り下げ(青函トンネルの工事に支障ない時間帯に変更か)

北陸新幹線

    • かがやき10往復、はくたか15往復、つるぎ18往復運転
    • 東京〜富山2時間8分、東京〜金沢2時間28分運転

 ※W7・E7系12 両編成
 ※すでに運転本数や停車駅は報道されていたので驚きは少なかった
 ※「つるぎ」がW7系12両のうち8両のみ、1〜7号車とグリーン車の11号車を使用する。なんだか妙な感じ。
 ※長野止めの「あさま」は27往復から16往復に。もう少し減ると思っていたので意外。
 ※新潟県内の駅に速達タイプをすべて止めろ!!とか宣ってダイヤ編成に介入していた泉田新潟県知事の言動があまり愉快じゃなかったんで「かがやき」の停車駅の設定には異論はない。ただ、数年後には、上越妙高と新高岡には一部「かがやき」が停車するんだろうと思う
 ※「かがやき」が長野駅で「はくたか」を追い抜くパターンは2往復のみ
 ※臨時「かがやき」は3往復設定。1往復は新高岡に停車

上越新幹線

    • 高崎〜越後湯沢 「とき」27→26往復 「たにがわ」16→9往復

 ※越後湯沢経由の需要がなくなったゆえにもう少し減るかと思ったが、速達系(通過駅4駅以上)「とき」が下りで8本残ったこともあって「たにがわ」の削減もそれなりの数で留まった。2016年をめどの引退が決まっているE4系「MAXとき」は下り26本(長岡〜新潟間の便も含む)。

新潟県内特急・快速の動向

 ※上越妙高駅北陸新幹線と「しらゆき」の乗り継ぎ割引の設定があるとか。直江津上越妙高間は、えちごトキめき鉄道区間を走ることを考えると、珍しい設定だと思う(トキめき線内の特急料金はプラス210円)
 ※「北越」「くびき野」計8往復を「しらゆき」と各快速の計8往復で補う形になる。新潟と上越地区を結ぶルートは本数で言うなら現状維持。
 ※485系の定期運用が快速1往復のみとは言えダイヤ改正後も継続することが最大の驚きか

 ※越後湯沢9:17発、直江津17:55発。110キロ運転 表定速度88.6km/h 並みの在来線特急よりも確かに速い。
 ※東京7:48発「MAXとき」と「スノーラビット」との接続で直江津10:14着。東京7:52発「はくたか」は上越妙高9:44着、(トキめき鉄道乗換で)直江津10:22着。直江津駅界隈への移動なら意外に互角??
 ※ただ、現在のスノーラビットはくたか」681・683系は既定の路線通りJR西日本に譲渡とか

上野東京ライン

 ※茨城県など常磐線沿線関係者から「陳情」されたこともあり、東北、高崎、常磐線からの乗り入れ本数が平等になるように、JRなりの様々な工夫がされている(ただ、そもそも3路線を平等にすべきだったのか??)

常磐特急「ひたち」「ときわ」

    • いわき発着の速達系が「ひたち」、水戸や高萩発着が「ときわ」と愛称の区分け
    • 朝ラッシュは基本上野発着(品川発は6:44発のみ)、午前午後はほぼ品川発着、夕夜は上りの半数(主に「ひたち」)、下りの3分の1が品川発着
    • 座席の着席サービスを前提としたシステムを導入

房総特急の大幅削減

 ※千葉支社のホームページのプレスリリースにあるように「沿線人口の減少」「高速道路網の充実」「新たな高速バス路線の運行」は大きい。90年代以降の高速バス網充実の一方で、JR特急の存在感は薄れていた

 ※「さざなみ」は平日だと下りは夕・夜のみ、上りは朝のみ。全車自由席化

 ※「あやめ」はついに定期列車全廃。「しおさい」も昼間の運行はいつまで続くか

 ※成田空港発の列車の場合、飛行機の遅延などで直前になって1、2本後の列車になることは少なからずある。その対応と思われる

JR東日本のその他の地域(東北・東京近郊)

 ※面白い取り組みだと思う

 ※さすがに老朽化は否めない

北陸新幹線と接続する路線

 ※「しらさぎ」にあわせた形

京阪神地区

 ※9月に「サンダーバード」と「しらさぎ」、3月で「はくたか」の営業が終わると、JR西日本内の在来線での車販は終了(JR四国の岡山直通特急のみ)。寂しい時代になった

    • 「くろしお」 パノラマ編成(スーパー系381系)の置き換えを3月以降に予定(スケジュールは未定。たぶん681系など) 

JR西日本のその他の地域(北近畿・和歌山・広島など)

    • 最大のニュースは広島地区での227系

 ※呉線安芸路ライナー」などで運用
 ※国鉄末期の1982年に115系3000番台が投入されてから33年ですか……

東海道・山陽新幹線

    • 「のぞみ」285km運転がスタート 東京〜新大阪間で3分短縮 (東京発だと毎時10分発)

 ※早朝深夜の4本は東京〜新大阪間で最短2時間22分

    • 広島発着、そして福山停車の「のぞみ」の時間を統一
    • 去就が注目されていた「ひかりレールスター」(1.5往復)、700系山陽「ひかり」(1往復)は改正後も存置

JR東海 在来線

 ※太多線はすべて、高山本線美濃太田以南の8割が置換
 ※キハ40系、キハ11形は相当運用から外れるのか……

JR九州


 と、まとめてみました。
 今回はダイヤ改正の概要が事前にいろいろ発表されています。たとえば、

→JR北の社長が「新しい機関車を製造するつもりはない」と断言。JR東の幹部も「北海道新幹線の保守点検の時間の確保なども考えると、廃止も含め、検討せざるを得ない」
と報道されたことで、「北斗星」も今年度内の運転休止になりかねないという空気になる。
 さらに、

と次々と報道されている。そうした意味で、2015年のダイヤ改正は、毎年のようなサプライズに欠けていたのは否めない。
 あえて言うなら、この改正で消えると想定されていた485系の定期運用が引き続き残る(新潟〜直江津糸魚川の快速1往復)ことがびっくりしたくらいか。
 各地域の細かい運用については1月にまた発表はあるかもしれませんが、それはまた別の話。