「栗電」と「くりでん」と「くり田」

katamachi2007-04-01

 戸籍上は、本日4/1に廃止となった、くりはら田園鉄道。十数年前までは「栗原電鉄」と名乗っていた。
 1990年頃にも廃止をする話があったのだが、地元自治体などが経営権を引き継いで第三セクター鉄道として再生させることになる。さらに、1995年、架線を外して軽快気動車(レールバスのしっかりしたやつ)を走らせる方針を決める。
 ここでひとつ問題が生じた。電車が走らないのに「電鉄」と名乗るのはおかしい。そこで、「栗原電鉄」は「くりはら田園鉄道」と改称することになった。なぜこのような名前になったのかその経緯は知らないが、「栗原電鉄」の略称である「栗電」をイメージしたのだろうとは容易に想像がつく。なるほど、「くりはら田園鉄道」の略称も「くり田(でん)」と読むことができる。
 ただ、「くり田(でん)」......こう表記すると、なにか字面が悪いような気がする。少なくとも鉄道とは誰にも思ってもらえない。
 そのためか、会社も関係者も略称としては「くりでん」というのを書き文字として使っていた。なんとなく平仮名のほうが優しい感じがするし、親しみをもたれやすい。地元に密着した鉄道をアピールするにはいいのかもしれない。でも、いろいろあって、昨日限りで営業を廃止することになる。
 なんで、そんなことを書いたかというと、昨日、くりでんを訪れた後、一ノ関方面へ向かおうとJR石越駅に行くと、入り口のところに「→くり田のりぱ」という手書きのポスターが貼ってあったのだ。
 一瞬、なんのことを示すのか分からなかったが、やっぱり「くりはら田園鉄道」って、略称で書くのなら「くり田」だよなあ......と妙に感心してしまった。4/1のエイプリールフールらしくウソっぽいけどホントの話。
 そういえば、鹿島鉄道もいつからか「かしてつ」と呼ばれるようになったけど、これも略称を漢字表記するのは難しい。「鹿鉄」だと「かてつ」としか読めないし.....これは誰が使い始めたのだろう。ここら辺をツッこみ始めると話は膨らむような気もするが、それはまた別の話。