鳥取県が企画している鉄道マニア向けツアー

katamachi2007-02-24

 県は、全国的にも珍しい蒸気機関車の給水塔見学や通常は入れない車両整備基地の特別公開を盛り込んだ鉄道ファン向けのツアーを今春にも開く。
(中略)
 珍しい車両に出合えるチャンスも期待でき、同課は「鉄道ファンを県内に呼び込もう」と旅行会社に企画を提案して、協議を進めている。
「鉄道ツアー:ファンにワクワク体験を 今春にも大阪発着2泊3日−−県が企画」2月24日 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070224-00000213-mailo-l31
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/tottori/news/20070224ddlk31040006000c.html

 いろいろ肝心なことが書いていないので分かりづらい記事だけど、「鳥取県」が「鉄道マニア向けのツアー」を「大阪」で募集すると言うことでしょうか。担当している県庁の部署は観光課ってこと?) とりあえず連絡先なんかも書いて欲しいところです。
 この手のイベントは、最近、南海国際旅行社が、旧南海車や旧型電車が走っている一畑電鉄弘南鉄道を訪ねるツアーをいくつか企画して話題を呼びました(とりあえずここ)。大手の旅行会社なんかでも九州で九州新幹線や観光特急を巡るツアーなんかも企画していますよ。だから、「これだけ鉄道ファン向けに特化したツアーは珍しい。マニアの方にも満足してもらえるはず」というのは調査不足。せめて、南海のようにマニアの琴線に触れるような中身にして欲しいのですが。それと、よっぽと大手と組まないと、集客は難しいと思うのだけど。
 内容は以下の通り。

 「はまかぜ」と境線はだれでも簡単に乗れるので希少価値はありません。
 倉吉線跡の"トレッキング"って廃線跡巡りのことでしょうか。倉吉駅から関金へ向かっても、山登りっぽい区間あるいはそれに準ずる区間はどこにもありません。とりたてて景色がいいわけでもない。それを"トレッキング"と称するのはどうなんだろう。もしかして記者も鳥取県庁の役人もどういう意味なのか知らないのかな。
 もう一つ変なところは、"「スーパーはくと」で若桜鉄道若桜町)を経由して大阪に戻る"ってところです。この記者、地理的センスが滅茶苦茶です。鳥取支局の人が書いたのだろうと思うけど、こんなミスって大手紙でありえるのかな。
 とりあえず、一番面白そうなのは後藤総合車両所。一般公開で見せてくれるのとは違う箇所に入れるかも......と期待ができないわけでもない。若狭駅で転車台を回せるというのも悪くない。他にも、一畑の平田車庫とか.....ってあれは島根県だからダメか。ならば、因美線沿いに那岐駅とか古めの駅舎を訪ねていくのとかも面白そう。県外に出てしまいますが、美作河井なんかもイイですよ。
 ただ、そもそも鳥取県がこの手のイベントをする意味というのが記事を読んでも理解できない。余部鉄橋が賑わっているからそれを自県に引き込みたいとの気持ちがあるのでしょうか。
 でも、鉄道マニアって、頼まれなくても"必要ならば"鳥取県に行っていますよ。たとえば「若桜鉄道を廃止しようかな」とか「因美線の津山〜智頭間を廃止しようかな」とか「倉吉にSLを走らせてみようかな」とか煽るのも一つの手でしょう。期間限定モノに弱いのは昔から同じ。そんな姑息な手段で客寄せするのもどうよと思うのですが、それはまた別の話。