乙女男子パフォーマンス系の巨匠の新作

 米澤穂信の新作「インシテミル」の書影と帯が出ていました。ちまたでは「ラノベとは何か」という定義論争が盛んですが、こういうラノベ周辺領域にいる作品ってのが門外漢には読みやすいです。あの手の本独特のお約束を知らなくても読めるから。姉属性やらツンデレやらネコ耳やら、そういったフツーの人生を歩んできた者には理解不能な、にも関わらず説明不十分な要素がさほど多くないのが有り難い。物語の世界観から取り残されなくても済む。
 「私たちのミステリー、私たちの時代が、」ってアオリが、乙女男子パフォーマンス系の巨匠*1っぽくてイイです。ついに乙女男子の時代の到来……って、70年代に少女マンガ大好きとか言っていたニューウエーブや新人類たちはどうよと思ったりもするのですが、それはまた別の話。
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*1:セカイ系エロゲーオタク→性欲丸出しは恥ずかしい→「少女漫画が好きな自分は、悪しき男性性とは無縁です」とパフォーマンス 2007-08-25ノスタルジィ中年と自爆テロhttp://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.age.jp/~nariyama/pic/070721-2.jpg参照