降りつぶしor駅めぐりor全駅下車の話

katamachi2006-09-20


 今日は、鉄道趣味業界で極左活動?をしている「降りつぶし派」の話です。

 この鉄道趣味という世界の中心にあるのは鉄道車両に対する興味であり、そのトレンドは戦前からSLブーム→旧国・旧客ブーム→国鉄型車両ブーム...と今日まで続いているわけです。鉄道写真を撮ったりするのもそこから派生した行為であり、とりあえず本家本元の保守本流と言えるでしょう。本ブログでは「鉄道車両派」と呼称しましょう。
 その一方、鉄道で旅行を楽しむというグループがいて、これは「鉄道旅行派」と呼びましょう。


 それまでは一般の方でも鉄道マニアにとっても鉄道で旅行するというのはあくまでも目的地に行くための手段に過ぎなかったのですが、その手段が目的と捉えたのがこのグループです。宮脇俊三「時刻表2万キロ」や種村直樹「鉄道旅行術」あたりに影響を受け、1980年に国鉄がスタートさせた「いい旅チャレンジ20000km」で認知を受けるようになりました。究極の目標は宮脇や種村のように国鉄全線完乗を目指すというわけですが、とりあえず雰囲気のあるローカル線に行ければイイ。あのころは夏になると、札幌駅発の夜行列車を待つ列が凄かったなあ……

時刻表2万キロ (河出文庫 み 4-1)

時刻表2万キロ (河出文庫 み 4-1)

鉄道旅行派の過激派「降りつぶし派」

 ただ、ローカル線が廃止され、日本国有鉄道が消え、さらに1990年で20000kmキャンペーンが終了すると状況は変わってきました。国鉄改めJRを完乗するハードルが下がってしまったのです。あまりにも物足りなさ過ぎる。そこで、さらに過激な活動へと踏み出していく一派がいました。

  • 降りつぶし派(ローカル線の駅を訪ねつつ、下車駅を増やしていく)
  • 廃線探訪派(自分の行けなかったローカル線の跡をたどりつつ、いつしか森林鉄道やナローにまで踏み込んでいく)
  • 切符収集派(とりあえず現地に行って入場券と隣駅までの乗車券を購入。そして準常備券や補充券まで手を出して)
  • 旅行貯金派(郵便貯金をして局名印と主務者印を押してもらう。別名、局めぐり。例の通達の後はどうなった)

なんてのがそうですね。あと、川島令三氏の影響を受けて"そっちの方面"に行く人も増えました。