グリルマルヨシ@アベノ銀座商店街
8月末に、最近、大阪で話題になっている洋食屋さんに行ってきました。あべの銀座商店街の「グリル マルヨシ」。阿倍野再開発の絡みでこの10月にも移転してしまう......と聞いていたので、夏のコミケの打ち上げも兼ねて、大学鉄研の先輩と久方ぶりに再訪したんです。
詳細情報はYahoo!グルメ グリルマルヨシを参照。
この件については
「来る10月、近鉄百貨店西側の電車通りに移転することになりました」
と看板が掲げられていました。お店の方に聞くと、「今年10月に阪堺天王寺駅前電停のすぐ西側に建てられる仮設ビルに移転」→「2010年度には再開発ビルへ移転」というスケジュールになっているそうです。仮設ビルが建てられるのは、Yahoo!マップだとこのあたり。昔、旭屋書店阿倍野店(後に喜久屋書店阿倍野店)があったところです。ただ、肝心のプレハブ建ての建物が8月になってもまだ工事すら行われておらず、移転するのは10月末かあるいは11月まで延びるのかよく分からないそうです。それでも、今の建物で経営しているのはもう2〜3ヶ月なんでしょうし、機会があれば一度行かれることをオススメします。
この店が、町歩き大好きの私のオタク心をくすぐってくれるポイントは以下の7点。
- 1946年の創業から61年......という歴史の古さ
- レンガで固めたカマドで石炭を燃やして加熱する石炭ストーブを使用
- 人気料理は「ロールキャベツ」。一皿1600円。石炭ストーブを使うことによって、肉を包み込むキャベツが絶妙な食感になっている*1。他に、日替りサービスランチ1200円、エスカルゴ900円(3つ)、 コロッケ1000円。
- "町の洋食屋"としてはやや値段は高めだけど、"フランス料理店"としてはかなり安い
- ガイナックスの「アベノ橋魔法☆商店街」(2002)の主人公、あるみとその家族が営む"グリルペリカン"のモデルとも言われている*2
- 阿倍野再開発で壊滅しつつある"古き良き大阪の商店街"の雰囲気を残す数少ない店。大阪第三のターミナル駅から徒歩2分という場所にあるとは思えない雰囲気*3。
- 大阪市の失敗大規模開発の象徴とも言える阿倍野再開発地の最後のエリアに位置する。2010年度に完成するという再開発ビルは、地上24階、地下2階、高さ90mの阿倍野地区を代表するランドマークとなるらしい。大阪市役所のホームページだとこんなデザインになるらしいのですが、屋根に付いているチョンマゲみたいなヤツはなんなんだろう。
このうち、石炭ストーブについては、朝日新聞大阪本社版の以下の記事でも紹介されていました。
石炭ストーブは火をおこすまでに約2時間かかるが、「遠赤外線で四方八方から火が回る。この火力はガスや木炭では出せない」。しかし、大量の煙が出る石炭ストーブを新ビルで使うと、他店から苦情が出ることが予想されるため、移設は断念した。2010年度に完成予定の新ビルでは、ガス式ストーブを使う。
消えゆく宝 洋食屋・石炭ストーブ手放す 阿倍野再開発朝日新聞、2007年09月06日
お店でご主人さんに聞いたところ、この石油ストーブを移設しようにも組み立ててくれる職人さんがいないんですよ……ともおっしゃっていました。ちょっと残念だなあというのが正直なところです。
あれ、今回は全く鉄道話が出てこなかった。鉄系ブログなはずなのにこれでいいんだろうか……と3分ほど我に返って悩んだのですが、それはまた別の話。