意表を突いた「北斗星 夢空間」の3月廃止

katamachi2008-01-20

 結局、3月改正で1往復減らされる「日本海」。スジは1、4号の方が残りますが、車両はJR東日本(2、3号の方)持ちが残るのですね。プルマン式はとりあえず春以降も残る……のかな? 「北斗星」廃止で個室A寝台は余るし、そこらはどうするんだろう。ちなみに、「北斗星」は北編成と東編成が半分ずつになるとのことです。
 で、それはさておき、はてなブクマ経由で知って驚いたのが、クラブツーリズムの以下のリリース。

2008年3月引退決定! さようなら!「夢空間北斗星
憧れの夢空間北斗星を緊急貸切!ダイニングカーでの優雅なディナー、きらびやかなラウンジカーでのひとときをお楽しみください
〜2008年洞爺湖サミット会場「ザ・ウィンザーホテル洞爺」で優雅な昼餐も〜
★引退決定の「夢空間北斗星」号に乗車
クラブツーリズム さようなら!「夢空間・北斗星」【ツインデラックス】

 「さようなら」?「引退」?、おお、あの「北斗星 夢空間」が廃車?休車?(あるいは東南アジア行き?)になるのか。

  • オロネ25-901 デラックススリーパー(定員3室6名!!??)
  • オシ25-901 ダイニングカー
  • オハフ25-901 ラウンジカー

の3両。確か、新しい時代にふさわしい寝台車を考えるためとかなんとかいう触れ込みで登場したはず。JR化後に新製された客車としてはこれが最初だったんですね。1989年の横浜博覧会で展示されたのが最初のお披露目だった。
 下は京葉線海浜幕張駅前で展示されたときの写真。この月、京葉線が全線開業したんで、その記念に飾ってあったのだろう。


 これを撮った1990年3月25日、千葉マリンスタジアムこけら落としということで、巨人VS千葉ロッテのオープン戦をやっていた。ちなみに、私は、この後、京葉線103系で東京駅へ向かい、JR全線完乗を果たしている。
 さて、「夢空間」は、その後、団体用列車に使われたり、臨時「北斗星」で札幌やトマムに入ったりした。上野発北陸本線経由大阪行きの列車にも使われたんだったっけ。直近だと、JR発足20周年のJR7社共同企画で『JRオールキャスト 日本列島縦断 華麗なる列車の旅8日間』にも登場している。JR東日本のサイトを見ると、「車両図鑑 北斗星・夢空間」とあわせて、「『夢空間・北斗星トレインクルーズ』の発売について」という項目があります。近畿日本ツーリストクラブツーリズムとタイアップしていろいろ企画はしていたみたいです。
 でも、わずか3両という使い勝手の悪さか次第に運用に入らなくなり、団体列車以外からは姿を消してしまった。特に「カシオペア」の登場以降、ほとんどお蔵入り状態になっていた。 実際、私の記憶を辿っていっても、1990年に海浜幕張駅で出会って以来、尾久客車区で眠っている姿は目撃したことはあるものの、一度たりとも動いている姿を見たことはない。なんだかヤバいなあとは思っていましたが、そんなに乗りたいとも思っていなかったし、ここ数年相次いだブルトレ淘汰の報道にとらわれてすっかり忘れていました。
 で、3月1日の運行でラストになるのだろうか。ツアー代金15万円か。マニアで埋まりそうだけど自分はいいや。
 まあ、いろいろ事情は理解はできるんですが、この国鉄型24系の最後の生産車となった3両。その豪華さの割には、無名というか短命というか薄幸というか不運というかなんというか、なんだか哀れを誘うなあと思うことしきり。せめてSLホテルみたいに宿泊施設として……いやあ、あの客車たちもほとんど解体されてしまったし。なにはともあれ、いい余生の過ごし方を考えてあげなくちゃ可哀相すぎるとも思うのですが、それはまた別の話。