海外では、0系新幹線が今でも人気です。

katamachi2006-11-21


 数兆円の特需の可能性…ロシアも新幹線技術に注目11/18 02:26


 ロシアのモスクワ〜サンクトペテルブルク間を結ぶ「ロシア新幹線」の建設に向け、ロシア側の鉄道関係者らが来日し、日本の鉄道関連メーカーと接触していたことが17日、分かった。

 モスクワとサンクトペテルブルクの間に新幹線か……なんだか凄いなあ。金持ちの国から新幹線建設を持ちかけられる……というのは、昔っからあったわけで、70年代だとアメリカ、そしてサウジアラビアあたりかも話があったと記憶しています。
 最近だと、来月開業する台湾新幹線、そして中国の高速新線については日本のマスコミでも大々的に報道されました。昨夏には、イギリス「ドーバー海峡トンネル連絡線」(CTRL線)にも日立製造所の新幹線タイプの車両が168両投入されるというニュースがありました。中国における高速車両導入に至る駆け引きなんかを見ていると、そのウラでは日本の商社も含めた関連団体・各国の打算なんかが見え隠れしているわけで、軽はずみに喜んでいてはいけないのでしょう。でも、異国でメイドイン・ジャパンの製品を見ると、なんとなく嬉しくなってしまうのも事実。700系の改良型が台湾や中国やイギリスを走る姿。早く見てみたい。

海外の鉄道関係者に人気なのは0系新幹線

 でも、海外において一番有名な日本の鉄道って、今でも0系なんですね。
 昨年、ヨルダンの首都アンマンに行ったときのこと。駅の側にある蒸気機関車を撮っていたら、駅職員が何人か声をかけてくれました。ここには日本車輌製造のSLが動態保存機としてまだ現役で活躍しているんですね。そんな彼らは日本の鉄道にも興味があるようで、日本の鉄道の写真を見せてくれと盛んに要望されました。そこで、財布の中に入れっぱなしだった新幹線博多開業記念30周年のオレンジカードを見せると、いつしか職員の間でたらい回しにされていました。丁寧に扱ってくれ...とお願いしたのですが、微妙に折り目を付けられてしまいました。まあ、SLのカマの中に入れてもらったりもしたのでいいか。
 そんな彼らに言わせると、やっぱり0系がかっこよく見えるようです。日本で人気のある500系は飛行機みたいだからダメとのこと。700系が不人気だというのは、こっちの鉄道マニアや子供と同じ意見のようです。
 添付した写真は、かつてロシアとソ連邦を形成していたアゼルバイジャンの首都、バクーの鉄道駅の風景です(2000年6月)。写真の右隅を見てください。この緑色の電車の絵、アゼルバイジャン国鉄のシンボルマークらしいのですが、どーみても0系を緑色にしたイラストなんです。写真を撮っていたら、駅職員が声をかけてきたのですが、その元ネタがメイドイン日本であるということをきちんと知っている。凄いことです。
 同じようなことは、南アフリカでもありました。2005年10月に国内の夜行列車に何度か乗ったときのこと。列車の写真をパシャパシャ撮っていたら、車掌さんが声をかけてきてくれました。で、僕が日本人だと分かると、見せてくれたのが業務用パンフの表紙......ここで使われているイラストも新幹線だったんです。
 いっそのこと、中国やイギリスに輸出するときは、中身を700系のシステムを使ったとしても、デザインは0系っぽい雰囲気にした方が相手の国でも喜ばれるんじゃないかと考えたりもしているのですが、それはまた別の話。