宮脇俊三全44作品のオススメ星取表

katamachi2006-09-06


このサイトの姉妹サイトである「とれいん工房の鉄道省私文書館」[http://miseisen.blog50.fc2.com/]の運用を始めました。そちらでは、私が同人誌などで発表、あるいは未発表の資料やデータを公開していく予定にしています。

昨日からアップし始めたのは、2003年8月に刊行した「宮脇俊三と歩いた世界」(とれいん工房)に載せていた宮脇俊三作品についての書評シリーズ、「宮脇俊三書評44作」です。もともとは1996年に「宮脇俊三の世界」(とれいん工房)としてコピー本で出していたのを、ご本人がお亡くなりになったのを追悼する意味もあって、増補してオフセットで発刊したものです。書店には出さず、コミックマーケット限定で発売していたのですが300部以上売れました(在庫は5冊ほどです)。

宮脇俊三鉄道紀行全集〈第1巻〉国内紀行1

宮脇俊三鉄道紀行全集〈第1巻〉国内紀行1

とりあえず、僕にとって評価の高い作品を順次公開していくつもりです。いま、取り上げたのは「時刻表2万キロ」「最長片道切符の旅」「汽車旅12ヵ月」「時刻表昭和史」「時刻表おくのほそ道」の5作です。

で、こちらの「とれいん工房汽車旅12ヵ月」では、以下に宮脇俊三全44作品の紹介を兼ねて、そのリストとオススメ度を記した星取表をアップしています。


改めて以前作ったリストを修正していると、宮脇作品の文庫本で新潮社のものは「最長片道切符の旅」以外、すべてラインナップから外されているんですね。ちょっと寂しい状態ですが、文庫本なら古本屋やYahoo!オークションなどでたいていの物は手にはいると思います。

一方、角川から出た六巻本の全集の方ですが、こちらはまだ在庫はあるようです。僕は、絵本や小学館の鉄道の旅シリーズも含めて単行本で全部揃えていたので今さらという気がして一巻と六巻を買っただけで見送っていた揃えていたのですが、一昨年だったかどこかのショッピングサイトで半額になっていたので残りも買いそろえました。宮脇は人名とか固有名詞とか微妙に変えているんですよね。その気持ちは分からないわけでもないんですが。

とりあえず、単行本に関しては、古本屋でも買い集めにくいような気もしますが、ご本人がページのレイアウトや行の配置まで考えて文章を収録しているので、是非収集にチャレンジしてみてください。収集難易度が高いのは、「徳川家康タイムトラベル 」「私の途中下車人生」「昭和八年澁谷驛(昭和八年渋谷駅)」あたりでしょうね。

宮脇俊三全44作品オススメ星取表

  • 宮脇俊三の単著を中心に集めた。「時刻表・駅・切符」(現代史出版会)のような対談集、小学館の「鉄道の旅」シリーズなどの編集物、黒岩保美との共著の絵本は除いている。
発行日 書名 出版社名 文庫 オススメ度 ジャンル
1978. 7 時刻表2万キロ 河出書房新社 ◆△ ★★★★★ 国鉄線紀行
1979.10 最長片道切符の旅 新潮社 ★★★★★ 国鉄線紀行
1979.12 汽車旅12ヵ月 潮出版社 ★★★★ 鉄道エッセイ
1980. 7 時刻表昭和史 角川書店 ★★★★★ 自分史
1980.12 台湾鉄路千公里 角川書店 ★★★ 海外鉄道紀行
1981. 6 時刻表ひとり旅 講談社現代新書 ★★★ 鉄道エッセイ
1982. 4 時刻表おくのほそ道 文藝春秋 ★★★★★ 私鉄線紀行
1982. 5 終着駅は始発駅 新潮社 ★★★ 鉄道エッセイ
1983. 4 徳川家康タイムトラベル 講談社 歴史紀行
1983. 5 シベリア鉄道9400キロ 角川書店 ★★★★ 海外鉄道紀行
1984. 2 終着駅へ行ってきます 日本交通公社 ★★★★ 国鉄線紀行
1984.10 旅の終わりは個室寝台車 新潮社 ★★★★ 国鉄線紀行
1985. 4 椰子が笑う汽車は行く 文藝春秋 ★★★ 海外鉄道紀行
1985.4 殺意の風景 新潮社 ●◇ ★★★★★ ミステリー
1986. 4 汽車旅は地球の果てへ 日本交通公社 ★★★ 海外鉄道紀行
1986. 4 線路のない時刻表 新潮社 ●▽ ★★★★★ 未成線紀行
1986. 6 鉄道旅行のたのしみ 集英社文庫 鉄道エッセイ
1986.10 私の途中下車人生 講談社 ★★★ 自叙伝
1987. 5 鉄道に生きる人たち 中央書院 ★★ インタビュー
1987. 5 汽車との散歩 新潮社 ★★★★ 鉄道エッセイ
1988. 2 中国火車旅行 角川書店 ★★ 海外鉄道紀行
1988. 3 途中下車の味 新潮社 ★★★ 国鉄線紀行
1988. 5 ダイヤ改正の話 中央書院 インタビュー
1989. 1 ローカルバスの終点へ 日本交通公社 ★★★ バス線紀行
1989. 2 車窓はテレビより面白い 徳間書店 ★★ 国内紀行
1989. 9 失われた鉄道を求めて 文藝春秋 ★★★★ 廃線跡紀行
1990. 4 インド鉄道紀行 角川書店 ★★ 海外鉄道紀行
1990.11 古代史紀行 講談社 ★★★★ 歴史紀行
1991. 3 日本探見二泊三日 日本交通公社 ★★★ 国内紀行
1991. 9 韓国・サハリン鉄道紀行 文藝春秋 ★★ 海外鉄道紀行
1991.12 旅は自由席 新潮社 ★★★ 鉄道エッセイ
1993. 6 夢の山岳鉄 日本交通公社 ★★★★ 未成線紀行
1993.10 アメリカ鉄道3万マイル 角川書店 海外翻訳
1994. 1 線路の果てに旅がある 小学館 ★★ 国内鉄道紀行
1994.12 平安鎌倉史紀行 講談社 ★★ 歴史紀行
1995.12 昭和八年渋谷驛 PHP研究所 自分史
1996. 7 ヨーロッパ鉄道紀行 日本交通公社 ★★ 海外鉄道紀行
1997. 8 時刻表昭和史 増補版 角川書店 ★★ 自分史
1997.12 駅は見ている 小学館 ★★ 国内鉄道紀行
1998. 7 豪華列車はケープタウン 文藝春秋 ★★ 海外鉄道紀行
2000.11 室町戦国史紀行 講談社 歴史紀行
2001. 1 乗る旅・読む旅 JTB ★★★ エッセイ書評
2001. 1 七つの廃線跡 JTB ★★ 廃線跡紀行
2004. 2 史記のつまみぐい 新潮社 ★★ 歴史紹介


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